期待感を押し付けていないか確認する癖

人の価値観は、そうそう変わるものではない。しかし、環境や時代は変わる。その結果、価値観が変わることはある。また第3章で伝えたとおり、知ることでパラダイムシフトが起こり、一瞬にして、思想や価値観が変わることもある。

本書では、あなたに信じるという価値観を変えてもらって、少しでも人生を楽しんでもらうことを目的に、執筆をしている。なので、あなたが本書を読んで、少しで価値観が変わったと思っているなら、本書を執筆した、私としては、それほどありがたいことはない。

ただ、人間は日々の生活に慣れてる生き物であり、時間が経てば、記憶が薄れて、その時は、大切だと思っていたことでも忘れてしまう。

それは、あなたの過去を振り返って考えてみれば一目瞭然だ。不安と好奇心にあふれた、小学校の入学式を思い出しても、当時、あなたが感じたことを、鮮明に思い返すことは難しいはずだ。せいぜい、初々しかったという、記憶が残っているくらいだろう。

初めての社会経験をする時は、仕事を覚えるまで、緊張は絶えなかったという人もいるだろう。しかし、現在は仕事に慣れて、余裕もあるはずだ。

このことからも、あなたが本書を読んで、心から人を信じない、自分の期待感を相手に押し付けない、と強く心に誓っていても、時が経てば、そのことを忘れて、日々の慣れ親しんだ生活に戻ってしまうことは考えられる。知らずのうちに、他者に依存したり、期待感を押し付けていても不思議ではない。

日々は、いつも同じではなく、本当に少しずつではあるが変化している。少しずつ変化するから、あなたが本書を読む前の、価値観に戻っていても、そのことに、なかなか気付くことができない。

だから、あなたが他者を信じることをリスクだと感じているのであれば、他者に期待感を押し付けていないか? 他者に依存していないか? ということを、確認してほしい。

定期的に、他者を信じていないか確認してもらってもいいが、そんな面倒なことはしたくないだろう。なので、新しい出会いがあったタイミンで、他者を信じていないか確認してくれればいい。

新しいものとの出会いは、新しいものを知ることにもなるので、人間の価値観が変化することは多い。そのタイミングで、確認をすれば、あなたの価値観が、新しいものによって、思わぬ方向に引っ張られていないか、確認することも出来れば、信じないことの大切さを忘れて、もとの慣れ親しんだ価値観に戻っていないかも確認できる。

確認方法については、時間があれば本書を読み直してもいいだろうし、第4章で書いたように、白紙の紙を用意して、自己分析をしてみてもいい。このように、人生の要所要所で、確認をしていれば、自分の選んだ道を進んでいくために、自分を成長させることができる。

『我慢と忍耐を魔法の言葉に変える』『信じない勇気』などの著者。コンテンツ プロデューサーとして、小さな経営の仕組みをつくる仕事をしています。年商1億規模、メルマガ読者累計4000名超え、500人を超える個人、経営者に仕組み創出コンテンツ制作、マーケティングなどを指導して現在も実力者を多数輩出。また教育事業、輸入事業、リサイクル事業の経営者でもある。

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