兄弟いじめのトラウマが与える精神への影響と克服法

「小さい頃の兄弟間のいじめが今も忘れられずトラウマになっている」「子供の頃の兄弟でいじめた・いじめられた経験がありそれを思い出す」と子供時代の記憶が今も蘇って悩みを抱えていませんか?もう何年と経つのに、その時の記憶が蘇っては苦しく、辛くなる。

この記事では、幼少期の兄弟間のいじめについて考えていきます。幼少期の兄弟間のいじめが現在でも蘇りトラウマになってしまう原因はどこになるのか、トラウマになっていればどうすればいいのかを書いていきます。

子供の頃にありがちな兄弟間の喧嘩のはずなのに、今になっても忘れることができず、苦しい思いをしていませんか?いじめた側であれば自責の念にかられ、いじめられた側は何度もフラッシュバックして現在もあなたを苦しめているはずです。

なぜ今になっても苦しいのか、そして、どうすればいいのかをここでは書いていきますので、参考にして、少しでもその辛さを解放していきましょう。

【—このページの目次—】
1.兄弟間のいじめが心の病気の引き金になる
2.兄弟間のいじめがトラウマになると
3.兄弟間いじめのトラウマの克服法

兄弟間のいじめが心の病気の引き金になる

兄弟間のいじめを経験した場合、精神障害を引き起こす確率が約3倍に高まるといわれています。これは、精神的にダメージを受け、ストレスに敏感になるためです。それほど深刻な兄弟間のいじめについて考えていきましょう。

兄弟間のいじめは、子供時代の喧嘩として見られる光景のように見えますが、これが被害者にとってどのような経験になるのかは測るものがありません。

ただの喧嘩のように見えても、被害者にとって耐え難い苦痛であった場合に、その子の精神病の発症リスクは高まることが海外の大学研究結果より分かりました。学校でのいじめの場合だと4倍といわれています。特に加害者よりも被害者の方が影響を受けやすいようです。

いじめと子供同士の喧嘩、これはなかなか親からも区別がつけられず、兄弟は隠れたところでいじめを繰り返し、守ってくれる人がいなかった環境が事態を悪化、継続させるようです。

数年経つといじめは収まることが多いようですが、時間がすぎてもこれらがトラウマとなり、大人になっても度々本人を苦しめるようになります。

日本でいじめがトラウマになり発症した精神疾患をあげてみると、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、うつ病、パニック障害、統合失調症、心身症、適応障害など様々とあげられます。

いじめは非常に深刻な問題なのです。学校いじめや職場いじめだけではなく、兄弟間のいじめもいじめであることには変わりないのです。

兄弟間のいじめがトラウマになると

兄弟間のいじめが、のちに精神疾患を発症する形になってしまった場合の例をいくつかあげてみたいと思います。

・兄弟間で幼少期にいじめを受け、大人になってからも寝る前に思い出して苦しくなる。些細なことで兄弟を思い出すと破壊衝動が起こる。今でも顔をあわせるのが嫌でしかたない状態。

・兄弟間で幼少期にいじめを受け、その後から対人恐怖症になってしまった。人と話すことが怖く、結婚も出産も諦めた。今でも顔をあわせるのが嫌でしかたない。親にも話せず、家族のイベントなどもできるだけ避けている状態。

・兄弟間で幼少期にいじめを受け、普通に暮らしていましたが、のちに親族の死別などストレス負荷が大きくなったときに解離性障害を発症してしまった。不眠症、摂食障害、パニック障害、うつ症状など様々な症状を発症し、仕事が続けられず生活が困難になった。

このようにいくつか例をあげてみましたが、いじめ直後から発症する場合と、のちに発症する場合とあります。精神疾患を患えば、社会生活が難しくなり、生活も困難になる可能性が大きいのです。

いじめはがんと同じで早期発見早期治療といわれています。兄弟間のいじめも、それだけ深刻な問題だと捉える必要があるのです。

兄弟間いじめのトラウマの克服法

ここまでに、いじめは兄弟間であっても深刻な問題だということが分かったはずです。ですので、症状として問題を抱えている場合は早めに専門医に相談しましょう。

なぜなら、いじめが原因で精神疾患を発症する原因の可能性が高いからです。

いじめを経験すると認識の脆弱性を生み出し、ストレスによる感受性を高めるということが研究で分かっています。ですから、劣等感を持つ必要はありません。ちゃんと原因はあるのです。

いじめがトラウマになった場合、トラウマが過去のもので現在の状況と違うのだという認識ができないのです。だからいつまで経っても忘れられず、思い出しては苦しく辛い思いをしてしまうのです。

過去の出来事を過去に起こったものだと認識を肯定化する。そして、現在の状況は違うのだという認識に戻さなければならないのです。そのためにはカウンセリンを受けたり、薬物療法や認知行動療法など専門の対処があります。

現在も過去のいじめのトラウマに苦しんでいるとすれば、早めに病院を受診して、過去のトラウマから解放されましょう。

兄弟いじめのトラウマが与える精神への影響と克服法のまとめ

兄弟いじめのトラウマが与える精神への影響と克服法は以下になります。

・兄弟間いじめが引き起こす心の病気
・兄弟間いじめがとらうまになると
・兄弟間いじめのトラウマの克服法

兄弟間のいじめは見逃されやすいものです。しかしことは重大で、特にいじめられた方は身体症状や精神症状として出てくる可能性が高くなるということが分かっています。兄弟のけんかだからと見過ごすのではなく、安全な場所を作って挙げなければいけません。そして、トラウマになってしまった方は早くその苦しみから解放されるため、専門的な処置を受けるようにしましょう。

YOSHIKA YAMASAKI

マルチクリエイターとして活動。幼い頃から表現の世界に足を踏み入れ、それは、写真、絵画、詩をまたぎ、人間の深層心理までをも引きずり込んだ表現意欲を探り続ける旅となる。地図を持たない自由な旅を国内外問わず続け、人の多様性を学び、自然を学び、自らの表現の糧とする。自由奔放な発想で、大手外資系企業との経歴も抱えながらも、現在は表現者として、人と人の関係、ひいては、人と自然の関係を探る旅を再開している。

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