心臓が創られても、いきなり成長はしない

第4章では心臓を創るという話をしてきたわけだが、過去の感情を振り返って創った心臓は、いわば生まれたての赤ちゃんと同じだ。

最初から完璧に機能することもなければ、多くの失敗を繰り返す。

そのような経験を得て、あなたの人生の心臓は強く、成長していくということを覚えておいて欲しい。

人間というのは、基本的に意思が弱い生き物だ。人間が様々な感情を持っていることは、もはや説明せずともあなたも知っているだろう。

だから、一筋縄にはいかない事は多々ある。

出来たばかりの心臓では、本来忍耐力を発揮しなければいけない場面であっても、耐え忍ぶことが出来ないこともあるのだ。

だが、それでもいい。

なんでも、最初からうまくいくことなんて、そうそうない。

日本には『雨垂れ石をも穿つ』ということわざがある。これは、どんなに小さな力でも、根気よく続けていればいつか成果が得られるという意味だ。

あなたは、自転車に乗れるようになったことを覚えているだろうか?

最初は補助輪を付けて自転車の練習をした人は多いだろう。はじめて自転車に乗ったときは、補助輪が付いててもスムーズに自転車を操作出来なかったはずだ。

そして、補助輪を外してからも、何度もこけながら繰り返し、自転車に乗れるようになる。

このように、人は最初は全くできなかったことも、コツコツと何度も繰り返すことで、自分のものにすることができる。そして最初から、全てがうまくいくなんてのは夢物語だということだ。

最初は小さな忍耐力であっても続けていれば、人生の心臓も、あなたの忍耐力も強くなる。

これは人生において様々な場面で同じことが言える。

発明王として、トーマス・エジソンを知らない人はいないだろう。

トーマス・エジソンは「99%の努力と1%のひらめき」という言葉を残している。

多くの人が、成功は99%の努力が必要で、1%の才能が活かされたものと解釈しているだろう。努力をすることが大事だという解釈である。

だが、その後のインタビューから、この名言の解釈は少し違っていることを知っているだろうか?

エジソンは、この1%のひらめきについて、リトルピープルの教えとインタビューで答えている。

「生まれたばかりの赤ちゃんの頭脳には、リトルピープルが住みやすい構造になっている。このリトルピープルが人間をコントロールしているのだが、大人になるとこの声がきこえなくなるのだ。しかし、この1%のひらめき(リトルピープルの教え)を感じることが出来れば、99%の無駄な努力をしなくとも大丈夫なのさ」

つまり、「99%の努力と1%のひらめき」とは、1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄になるということだ。これは、努力は1%のひらめきがなければ活かされないということだ。

私は、エジソンのいうリトルピープルを人生の心臓ではないかと考えている。

人生の心臓、つまりは自分らしい人生を謳歌するためにポンプの役目を果たすところだ。

失敗が続いたとしても、創りあげた心臓を持ち続けること。そして、根気よく続けることで、その心臓は成長する。その心臓があれば、蕾のように耐え忍んできた数々の経験は、いつの日か花を咲かせるのだ。

そして、あなたが心臓を持ち続ければ、我慢と忍耐の2つの魔法の言葉で人生を謳歌することが出来るようになる。

『我慢と忍耐を魔法の言葉に変える』『信じない勇気』などの著者。コンテンツ プロデューサーとして、小さな経営の仕組みをつくる仕事をしています。年商1億規模、メルマガ読者累計4000名超え、500人を超える個人、経営者に仕組み創出コンテンツ制作、マーケティングなどを指導して現在も実力者を多数輩出。また教育事業、輸入事業、リサイクル事業の経営者でもある。

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