「バーストラウマが大人になっても影響している」「バーストラウマでどんな大人になるのか決まるのか?」と疑問に思うことはありませんか?
この記事では、バーストラウマについていわれの発端と原因、バーストラウマの影響など3つのパートに分けて書いていきます。
バーストラウマで大人になった時に問題を抱え込むのではないかと心配ならば、一緒にバーストラウマについて考えてみましょう。赤ちゃんは右も左も分からないのだし、バーストラウマなんてあるわけがないと考える方も、その謎について探っていきましょう。
【—このページの目次—】
1.バーストラウマとは一体何か
2.バーストラウマに対する出産とは
3.バーストラウマは大人になって影響するのか
バーストラウマとは一体何か
バーストラウマという言葉を聞いた子があるでしょうか?子供が生まれて来る時点で、すでにトラウマを抱えてしまうといわれています。それがバーストラウマです。
子供は、お母さんのお腹の中で羊水に包まれながら育まれます。お母さんの体温を感じ、栄養も与えてもらい、どんどん大きくなるのです。しかし、出産のタイミングとなると、いよいよこの世に生まれてくるわけですが、狭い産道を通る中で死ぬのではないかという初めての恐怖の体験をするといわれています。
このお腹にいた頃の心地よさから一転、そこから離れてしまうこと、そして生死に関わる恐怖の体験をすることなどから、生まれた時点でトラウマを抱えてしまうといわれるのです。
このバーストラウマの考え方は16世紀からあり、バーストラウマが大人になるにつれ様々な問題を引き起こす引き金となるという考え方です。ですから、バーストラウマをできるだけ少なくする出産というのが考えられているのです。
バーストラウマに対する出産とは
バーストラウマについては、赤ちゃんが生まれてくる際のトラウマをできる限り少なくするという考え方がされていますが、どういった出産なのかを考えてみましょう。
これは赤ちゃんができるだけ苦しまずに生まれてくる方法と考えてみるといいですね。
そこでバーストラウマの対処法と言われているのが自然分娩です。これは1933年に産科医ディック・リードが考え出した方法で、子宮や産道の肉体的な痛み以外に苦痛が伴うものではないという考え方に基づいた方法なのです。
現在では、その激しい痛みから無痛分娩という方法もあり、フランスでは97%の妊婦さんが無痛分娩を選択しますが、日本での主流は自然分娩です。
その他に、赤ちゃんがお腹の中にいるときは母体の健康状態に影響をうけます。ですから、母体の健康状態に気をつけることもバーストラウマの対策といえるのです。
しかし、どれだけ注意を払ってもこのバーストラウマがゼロの状態で赤ちゃんが生まれることはありません。バーストラウマの対策となれば、今行われているようなよいお産を心がけること以外に対策はないのです。
バーストラウマは大人になって影響するのか
ここまでにバーストラウマの内容について書いてきましたが、バーストラウマが大人になる段階で問題になるのかどうかについてですが、これは成長過程次第といえます。
なぜかというと、赤ちゃんが生まれてくる際にトラウマになっているのならば、バーストラウマがゼロの赤ちゃんはこの世にいないので、全ての人がトラウマ持ちということになってしまうからです。
発達心理学者のエリクソンの言葉にかえると、精神的な健康さは、各発達段階に固有の発達課題の達成と、それに伴って生じる心理的危機を克服することで獲得されると考えられています。
つまり、私たちの人生にはどの段階にも心の健康を損なう危機に出くわすのです。それが大きい場合は、誰でも心理的危機にあってしまうのです。その危機は人によって変わりますし、心の状態も違います。ですから、必ずしもバーストラウマが引き金であるとはいえないのです。
私たちは、母親から育てられる段階で幸福感や恐怖感など人間の心理を学びます。その学びに偏りがある場合には、20代前後になって心理的問題として影響する場合があることは実験よりわかっています。
生まれるときのトラウマがあるとしても、その後の育て方次第でいかようにも変わるのだということを忘れてはいけません。
バーストラウマを考えることは母体にも赤ちゃんの健康のためにもいいことですが、難産となれば命の危険もあるので、バーストラウマばかり考えてはいられないのです。それよりも生まれた後の人生にはいくつもの危機が待ち構えているのです。ですから、それらを乗り越えていけるような健康的な心を育てていくことの方が大切なのです。
バーストラウマが大人になるときの影響についてのまとめ
バーストラウマが大人になるときの影響についてのまとめは以下になります。
・バーストラウマとは一体何か
・バーストラウマ対策の出産とは
・バーストラウマが大人になっても影響するか
バーストラウマの考え方は潜在的なトラウマと捉えられています。しかし、それはガン細胞のようなもので、誰にも素質があるという意味だと考えます。ガンであれば発がんするかしないかはその後の生活にかかっているように、精神的な問題を抱えるかどうかは、その後の成長によって大きく左右されるものなのです。よい出産を心がけることは大切ですが、必要以上にそこにこだわれば命の危険性もあります。大切にするのは、その後の成長段階だということを忘れないようにしましょう。